かぎたばことは?かみたばことの違いと、特長を活かす活用シーン例

かぎたばこについて名前は聞いたことがあるが、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで、かぎたばことはどんな製品でどのような使い方をするのか、活用できるシーンなどもあわせて紹介します。また、同じ無煙たばこである「かみたばこ」との違いも解説します。

「かぎたばこ」とは、煙が出ないたばこ製品の一種

かぎたばこは、たばこ葉に火をつけたり加熱したりしない、煙が一切出ない無煙たばこの一種です。かぎたばこを含む無煙たばこは、その性質上、改正健康増進法(2020年4月1日施行)の喫煙場所規制の対象外となっています。

かぎたばこの歴史は古く、特に18世紀にフランスを中心としたヨーロッパで大人気となりました。日本では馴染みが薄いかぎたばこですが、世界中には多くの種類が存在しています。

現在、かぎたばこはアメリカやスウェーデン、ノルウェーなどを中心に広まっています。そして近年では、日本でも複数のかぎたばこ商品が販売されるようになりました。

また、かぎたばこのほかにも、「かみたばこ」と呼ばれるものがあります。

使い方は?かぎたばこ・かみたばこの違いと、それぞれの特徴

どちらも無煙たばこに分類されるかぎたばことかみたばこですが、製法や使い方に違いがあります。無煙たばこに使用されるたばこ葉は、粉砕やすりつぶし、裁刻などの製法が用いられるのが一般的ですが、かぎたばことかみたばこでは使い方が異なります。詳しく見ていきましょう。

鼻腔、もしくは口腔内からニコチンを吸収する「かぎたばこ」

前述のとおり、かぎたばこにはニコチンを鼻から吸収するもの(鼻腔用)と口から吸収するもの(口腔用)があります。

鼻腔用の代表的なかぎたばことして、たばこ葉を粉末状にした「スナッフ(Snuff)」と呼ばれるものがあります。基本的な吸い方は、まず親指を反らせて指の付根近くに窪みを作ります。そこに少量のスナッフ(米粒くらいかそれ以下)を乗せて、鼻の左右片方ずつからゆっくり吸い込みます。その後、鼻の粘膜にスナッフを擦り込むイメージで、親指と人差し指を使って鼻を数回つまみ、付着させます。こうすることで、ニコチンが吸収されます。

一方、口腔用の代表格としては「スヌース(Snus)」が挙げられます。「ポーション」や「パウチ」と呼ばれる小袋に、フレーバーの付いたたばこ葉などが包まれています。
使い方は、小袋ひとつを歯茎と唇や頬の間に挟むだけです。たばこ葉からニコチンが染み出し、徐々に体内に吸収され、比較的長時間刺激を楽しむことができます。味や香りが薄くなったら、小袋を口から出して捨てましょう。

噛んで唾液を排出するたばこ製品、「かみたばこ」

もうひとつの無煙たばこであるかみたばこは、たばこ葉と石灰や香料、ハーブなどの混合物を口の中で噛んで使用します。ガムの形状をした「ガムたばこ」という商品もあります。

かみたばこは、噛んでいる間に口の中に溜まった唾液を飲み込まず吐き出すのが特徴です。昔のメジャーリーガーが、口をモグモグしながら唾を吐くシーンを目にした方も多いのではないでしょうか。あれは、かみたばこを噛んで出た唾液です。

唾を吐き出さなければならないので、日本では日常的に使いづらく、あまり普及していないのが現状です。しかし、インドや台湾、東南アジアなどの地域では、かみたばこが広く普及しています。

かぎたばこが持つ3つの魅力と、具体的な活用シーン例

ここまで、かぎたばこ・かみたばこについて説明してきました。次に、かぎたばこの中でも口腔用たばこ=オーラルたばこが持つ魅力と、どのようなシーンで活用できるかを見ていきます。

受動喫煙も防止!ニオイや煙を気にせず、自由に楽しめる

改正健康増進法による喫煙場所規制の対象外なのは、煙を出さず受動喫煙の心配がないからです。たばこのニオイも出ないので、周囲に迷惑をかけることも喫煙所に行く必要もなく、使う場所を選びません。たばこを吸わない家族や恋人と部屋に一緒の時でも、狭い車内や電車で移動中でも自由に楽しめます。

紙巻たばこのように手がふさがらず、ハンズフリーで使える

紙巻たばこと違って、手を使うのは口に入れる時と捨てる時だけで、あとはハンズフリー、両手が空いています。そのためオーラルたばこを口に入れながら、パソコンのキーボードを打ったり、読書や家事を行ったりと自由自在です。両手で荷物を持てるので、そのまま買い物にも出かけられます。

刺激が長時間持続。紙巻たばことの併用もOK

比較的長く刺激が続くので、たばこを吸いたいのに吸えない状況にさらされた際に、紙巻たばこの代わりになります。例えば、新幹線や飛行機などでの移動中や、喫煙所がなかったり、見つからなかったりした場合などでも、長時間たばこが吸えない環境下での「つなぎ役」として代用できます。たばこが吸える状況に戻ったら、紙巻たばこで一服するといったように、臨機応変に併用すると便利です。

まとめ

火を使わず加熱もしない無煙たばこには、主にかぎたばことかみたばこがあります。さらに、かぎたばこには鼻腔用(スナッフ)と口腔用(スヌース・オーラルたばこ)があります。
無煙たばこは、煙やニオイが出ず、また口腔用たばこはハンズフリーで楽しめるという特徴があるため、場所や状況を気にする必要がありません。喫煙への規制が強まる昨今において、紙巻たばこを吸うのに悩みがある方は、新しいスタイルの楽しみ方としてぜひ試してみてください。

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