口腔内からニコチンを摂取する、煙の出ない「オーラルたばこ(無煙たばこ)」をご存じでしょうか。煙が出ないため、周囲の人への受動喫煙のリスクがなく、飲食店や職場、電車、飛行機などでも周囲を気にせずに楽しめる、今注目のたばこです。今回はそんなオーラルたばこの魅力と使用シチュエーションについてご紹介します。
たばこといえば、自動販売機などで売られている「紙巻たばこ」や加熱による蒸気を吸って楽しむ「加熱式たばこ」などが一般的です。しかし、「オーラルたばこ(無煙たばこ)」はその名のとおり、加熱・燃焼させることなく楽しむたばこのことで、使用時に煙が出ないことが特徴です。
では、オーラルたばこは具体的にどのようにたしなみ、どんなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
煙の出ないオーラルたばこは、口腔内からニコチンを摂取するもので、海外では比較的なじみのあるたばこです。種類は大きく分けて「かみたばこ」と「かぎたばこ」の2種類があります。
「かみたばこ」は、口に入れて噛んで、出た唾液を吐き出すタイプのたばこです。唾液を吐き出す必要があるので、日本では日常使いがしづらく、あまり普及はしていません。※オーラルたばこは、噛まないのでかみたばこではありません。
「かぎたばこ」にはいくつか製造方法がありますが、用法は主に鼻から吸い込むタイプと、唇と歯茎の間に小さな袋(ポーション)を挟む口腔用(スヌースなど)タイプがあります。口腔用かぎたばこの場合、唾液で湿ったポーションからニコチンが染み出し、口腔を通じてゆっくりと体に吸収されます。ポーション1個で約15~30分利用可能です。※鼻から吸い込むタイプのかぎたばこはオーラルたばこではありません。一方で、口腔用かぎたばこは、オーラルたばこです。
昔のドラマのように周りに人がいる職場や飲食店でお構いなしに喫煙できる時代はとうに過ぎ、2020年4月に施行された改正健康増進法により、望まない受動喫煙を防止するための対策がマナーからルール化されました。
多数の利用者がいる飲食店やホテル、事業所(職場)などの屋内での喫煙は原則禁止となり、これまで以上にたばこを吸える場所が少なくなりました。
こうした法改正を背景に、煙が発生せず受動喫煙対策として有効であり、規制の対象外になっているオーラルたばこが注目を集めています。つまり、オーラルたばこであれば、周囲を気にすることなくたばこでリフレッシュができるのです。
オーラルたばこは、今過ごしている日常の様々なところで活躍できます。ここではそんな日常の使用シチュエーション例をご紹介します。
健康増進法の改正により、紙巻たばこの喫煙が禁止された飲食店や職場でも、オーラルたばこなら使用可能です。長い会議中など、たばこでリフレッシュしたくなったときにも煙が出ないので、人知れず気分転換ができます。
また、お酒を飲むときにたばこが欲しくなることもあるでしょう。そんなときもオーラルたばこなら受動喫煙が生じないので、人に迷惑をかけることがありません。
新幹線や飛行機の中、または同乗者のいる長距離移動中の車内でも、オーラルたばこは紙巻たばこに代わって使用できます。オーラルたばこの持続時間は最大30分ほどなので、長い移動中もストレスなく、ゆっくりとたばこが楽しめます。
また、映画館やスポーツ観戦時も喫煙専用室に行く必要がありません。歩きたばこも紙巻たばこではNGですが、オーラルたばこならゆっくりと散歩をしながらたばこが楽しめるなど、多様なシーンでの活用が可能です。
新型コロナウイルスの流行に伴い、昨今の生活様式は以前のものと大きく変わってきています。たとえば、リモートワークが普及し、外出時のマスクの着用が日常的となりました。そんな新しい生活様式でも、気軽に使いやすいのがオーラルたばこです。
リモートワークで家の中で仕事する際も、煙を気にする必要がありません。また、家の中で使用しても壁紙や家具にヤニがつくこともありません。そして一度、口に入れればそのまま楽しめるため、手がふさがれることがなく、仕事の妨げにもなりません。
さらに、ほかのたばこと違って口の中でたしなむオーラルたばこであれば、外出時にマスクをしていても楽しめるメリットがあります。オーラルたばこはこうした新しい生活様式にもマッチしているたばこといえるでしょう。
喫煙者にとって、家族や友人、周りの人に配慮しながらたばこを楽しむことは、とても大切な課題です。「オーラルたばこ」なら受動喫煙だけでなく、たばこを吸わない人が嫌がる煙の問題が一気に解決します。たばこを楽しむ時間は、多くの喫煙者にとってリフレッシュのための大切な時間です。周囲の人との時間も大切にできる新しいたばこをぜひ試してみてはいかがでしょうか。